本日で40-th stoneを迎える。始めてから、来月でもう一年。早い物である。途中かなりペースが乱れていたが、このペースで一年で50個は行きたいと思っている。本日のローマ数字"XL"はあまり見慣れないのではないだろうか?"L"は50を表す数字である。よって"XL"で40というわけだ。今回はローマ数字の書き方を紹介したい。
まず、ローマ数字で書かれる数字は7文字。I, V, X, L, C, D, Mで、それぞれ1, 5, 10, 50, 100, 500, 1000を表す。5000,10000を表す記号もあるようだが、ほとんど使用されない。書き方は大きい位から順に左から右へならべていく。2331であれば、MMCCCXXXIというふうだ。全部足して同じだからと言って、順序をかえてCMCXXMIXなどと書いてはいけない。大きな単位の数字から順に書いていくのが規則だ。4や9は昔はIIII,VIIIIと書いていたようだが、のちに減算方式が作られ(いつかは不明)IV,IXと書くようになった。この減算方式があるため上にかいたように順序を変えてはだめなのだろう。8は通常VIIIと書くがIIXという記述も残っており、あまり厳密な表記法は規定されていなかったようだ。減算方式も統一的に採用されたのではないようで、14世紀の著名な英語の
料理解説書The Forme of Curyでは、4をIIII、9をIXと書かれている。同じこの本の中で、書かれた年代が10年ほど古いだけで4をIVと書いてある箇所もあるのだ。ただ現代の基本的な表記法は上で述べたとおりである。
ローマ数字の歴史は、古代ローマ人が農耕民族であったことから説明されている。羊の数を数えるのに、木の棒に刻み目を入れた。柵から1匹ずつヤギが出て行くたびに刻み目を1つずつ増やしていった。3匹目のヤギが出て行くと"III"と表し、4匹目のヤギが出て行くと、3本の刻み目の横にもう1本刻み目を増やしてIIIIとした。5匹目のヤギが出て行くと、4本目の刻み目の右に、このときだけVと刻んだ(∧と刻んだ羊飼いもいた)。このときの棒についた刻み目は"IIIIV"となる。6匹目のヤギが出て行くと、刻み目の模様は"IIIIVI"、7匹目が出て行くと"IIIIVII"となる。9匹目の次のヤギが出て行くと、IIIIVIIIIの右にXという印を刻んだ。棒の模様はIIIIVIIIIXとなる。31匹のヤギは、IIIIVIIIIXIIIIVIIIIXIIIIVIIIIXIと表す。このように刻んだのは、夕方にヤギが1匹ずつ戻ってきたときに、記号の1つ1つがヤギ1匹ずつに対応していたほうが便利だったためである。50匹目のヤギは、N、+または⊥で表した。100匹目は*で表した。これらの記号は、ローマのそばのエトルリア人も使った。エトルリアのほうが文明が栄えていたので、そちらからローマに伝わった可能性もある。1000は、○の中に十を入れた記号で表した。
やがて時代が下り、羊以外のものも数えるようになると、31は単にXXXIと書かれるようになった。5はしばらくVと∧が混在して使われた。50はしばらく⊥かそれに似た模様が使われたが、アルファベットが伝わると混同してLとなった。100は*が「⊃|⊂」になり、よく使う数なので簡略化され、Cや⊃と書かれ、そのまま残った。500は、最初、1000を表す「⊂|⊃」から左の⊂を外し、「|⊃」と書かれた。やがて2つの記号がくっつき、Dとなった。Dの真ん中に横棒が1本入る書体も使われた。1000は、○に十の記号が省略されて「⊂|⊃」となった。これが全部くっついたのが、Φに似た記号である。これが別の変形をし、上だけがくっついてmに似た形になり、アルファベットが伝わると自然とMと書かれるようになった。
(" 参考資料: http://ja.wikipedia.org/wiki/ローマ数字 " )