Monday, September 20, 2004

XLIII-th stone: VOLUNTAS

今日は”ボランティア”について書きたいと思う。私は来年開催される愛・地球博でボランティアをすることになっているのだが、今日そのための研修プログラムに参加した。そこで”ボランティア”についていろいろ知ることができたのでここに書き残したいと思う。

まず語源はラテン語の"VOLUNTUS"に由来している。この言葉の意味は”自由意志で決意する”ことである。また通常”ボランティア”という活動は以下の5つの基本的な理念に基づいて行われるという。
1.自発性 2.無償性 3.公益性
4.先駆性 5.継続性

今日はこの理念について思ったことを書きたい。プログラム中、この5つの理念についてのディスカッションがあったが、言葉の意味から言えば”自発性”は含まれるだろう。”2.無償性”にしても英語の"volunteer"を奉仕と訳すことがあるようにあまり意義なはいように思う。”3.公益性”についてもボランティアという言葉をつかって奉仕活動がなされる場合、通常団体が団体に奉仕していて、含まれる事があるだろう。個人が個人を助けているような活動についても、極論になってしまうが、自分以外の”公”の構成員である相手を助けたといえないこともない。

私が思うのは4、5について、通常一般的にボランティアという言葉を聞いた場合、思い浮かべる方は少ないのではないだろうかということだ。私がこの5つの理念を聞いたときに疑問に思ったのは”4.先駆性”と”5.継続性”だ。私が”先駆性”という言葉を聞いたとき思い浮かべた別の言葉がある。"frotier"だ。これは開拓者という意味もあり、ほかの誰もやっていないような事をやる、という事を意味だ。フロンティア精神などという言葉も耳にしたことがあるだろう。ボランティアにこの意味での先駆性は必要ないのではないかと思ったのだ。この意見は少数だったようでディスカッションをしてみると、”災害時などに誰よりも先に駆けつける”という意味での”先ず駆けつける”性だと感じる人が多かったようである。これは非常時や災害時は重要なことだと思う。が、しかしボランティアという言葉を聞いて違和感を感じることは否めないのが私の意見だ。しかしこの自発的に先駆性に駆られて誰よりも行動する人がいることから先駆性という理念に基づいてボランティアが行われるというのは間違いではないのかということを気づかされた。

次に"4.継続性"だが、これも簡単に含まれるとは言い難い。まずボランティアは自発的であるという前提。その自発性からこの自発的な気持ちが継続する可能性は特定できない。自分にゆとりがあるときは自発的な気持ちは持続するだろうし、自分にゆとりが無い場合はこの自発的な気持ちは生まれてこないのではないか。またこの継続性を気にしすぎるとプレッシャーになり逆に自発性の妨げになるような感じがある。のでこのボランティアが行われるときに基になる理念として継続性は私は納得できていない。

またこの5つの理念がボランティアをやっていく時間のなかで変化していくのが見えるという意見もあった。”先駆性”を私が最初に取った意味で"frontier"だと採るとすると、まず誰もやっていないような事例を見つけてボランティアを開始する。この時はこのボランティアは”先駆性”に基づいている。そしてその運動が大きくなり、その活動が社会に認められるようになってくれば、そのボランティアは”公益性”に基づいて活動するようになるだろう。そしてそのボランティアを必要にする人が増えてくれば今度は”継続性”という理念も付加されることになる。という物だ。この理念の時間的推移は非常に興味深かった。

今日は、”ボランティア”という言葉に対する思いや印象は様々であるが、”ボランティア”という活動がしたいと願う人たちと一緒に意見交換をできたことは非常に有意義だったと思う。

全く今日の記事には関係ないが”クイール”とは”鳥の羽根”という意味だそうだ。

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