Friday, January 20, 2006

LXXXVII-th stone: オカンと僕、時々オトン

最近人気のリリーフランキー著「東京タワー〜オカンと僕と、時々オトン」を読んだ。

この本、非常に非常にあったかい物語である。
僕の父あたりの世代の家族とはこんなものではなかったか。淡々と彼と彼とオカンの生活を描き、オカンがなくなるまでを描いている。最後にはその淡々と描かれている生活こそが幸せなのだとわかる。そのときオカンの臨終に本当に立ち会っているかのごとく涙が込み上げてくる。物心ついたときから、自分に訪れる事がわかっていた一番の恐怖。オカンの死。

そのエピソードをとおして、テレビで見ているリリーフランキー氏の本当の姿が見て取れる。最高の親不孝者でしかもオカン大好き。オカンはそんな彼のために人生を生きたのだ。

この物語の中で彼のオカンはいった。
「いい家っていうのは、豪邸のことやない。いっつも他の人がいっぱい来てくれる家のことばい。」

訪れる人が絶えず、いつも笑いにつつまれている。彼の家はそんな家だったという。オカンや彼の人柄なのだろう。
僕の家は一年に2度来訪者があるかどうか、という程度だ。

自分が家庭を築くときには、この言葉を胸に抱いていたい。

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