LXXIII-th stone: 人を思いやる事
私は毎週「女王の教室」というドラマを楽しみにしている。
私の周りの人はあまりよくわからないとか、天海祐希が怖いということで評判があまり良くないようだが、私はこのドラマが大好きだ。このドラマは天海祐希演じる「阿久津真矢」という非常に厳しく圧力的な先生に対して生徒が立ち向かっていくというドラマだ。
立ち向かっていく中で生徒たちはお互いに裏切り合い、傷つけ合いながらも、一人の少女神田章子という女の子を中心に友情を育んでいく。今日のシーンでは授業参観の前にそれぞれの生徒たちが親に自分の本心をぶつけあうという物があった。
みんながそれぞれ友達を思い、自分の弱さ、悪さをみとめ、親に本音をぶつけていく。親はとかく自分の子供をかばいがちだ。かばわれた子供の方は自分が悪かった事を言い出しづらいばかりに、口をつぐんでしまう。そんな子ですらも、「私がわるいんだ、あの子はわるくない」と告白していた。
その告白が全部終わったところで、ある保護者(ある生徒の祖父なのだが女装しているちょっと変なおじいさん)が
「ま〜みんな素敵なお子さんじゃない。自分の悪いとこ認めた上で親に一生懸命本音をわかってもらおうなんて。自分の事をばかり自分の悪さをみてみぬふりしてとりつくろう人ばっかりのこの時代に。みんな自分の悪いところを認めて友達を思いやってる。このクラスが素敵ね。」
(聞いたことを思い出して書いたので正確ではない)
このドラマをみて、「人を思いやる」という事の素敵さに改めて感動した。
最近では個人主義というか「価値観」という言葉を必殺技のように使いコミュニケーションを断とうとしたり、相手の事を思いやっているふりはしているが、「理解できない」と妥協する人がおおいのではないだろうか。意見が違うのはわかるが「違い」を簡単に認めすぎると結局「自分は自分」、「他人は他人」という風になってしまわないだろうか。こうなってしまっては心と心のコミュニケーションはもはやなくなってしまわないだろうか。
真に「人を思いやる」というのはどういう事なのだろうか。「自己犠牲」こんな言葉が頭を過る。
自分を犠牲にして相手を第一に思うということだ。
私のこれに対する答えはこうだ。全ての個人が「自己犠牲」の状態だったらどうだろうか。だれも自分を犠牲にすることなく相手を第一に思えるのではないだろうか。なぜなら自分の犠牲はかならず他の人がカバーしてくれるからだ。これが社会全体に延がる事は不可能に近いと思うが、これが恋愛ならどうだろう。
最近、ドライな恋愛が多いと思う。「自分は自分」でも「私たちは恋人同士」。「自分には自分の時間があるからそれは大切にしたい。でも君とは恋人でいたい」。これは結局「自分は自分が第一だけど、好きなときは逢いたかったり、抱きしめたかったりする。君の時間も理解できるからお互いに都合のいいときに逢えばいい」という事ではないか。
お互いが「自分が第一ではなく、相手が第一」になったらどうだろうか?
常にお互いにお互いの事を思いやるだろう。相手の気持ちが第一だからだ。しかしお互いにお互いの気持ちが第一であるが故にそこに、非情にいい均衡状態ができるのではないだろうか。お互いに遠慮がうまれる。これはただの遠慮ではない。相手を思うからこそ、また相手が自分の気持ちを思いやってくれている、また相手の気持ちを大切にしたいが故の遠慮だ。ここにストレスはまったくない。この状態では時には自分が遠慮するだろし、相手が遠慮してくれるだろう。お互いにお互いの気持ちを大切にしているので自分が遠慮した時に嫌な気分はまったくないのだ。
しかし、前述のような関係だとどうだろうか。「自分の要求」が通るか通らないかなのである。相手は自分を求めたいときだけ求めてくる。自分も自分の好きなときにだけ相手をもとめる。これだと「求めたい」度のバランスがくずれた瞬間どちらかに不満がたまり続けるだろう。
この関係でもお互いの「求めたい」度のバランスを調整するようにお互い気をつければよいのだが、結局自分が大切なのでいちどバランスが狂ったが最後、そのままつぶれてしまわないだろうか。
よって、私が思うに「愛」とは「お互いの自己犠牲」が成立した状態ではないだろうかと「今は」思う。
「お互いの自己犠牲」が成立した二人は非情に強い絆で結ばれる。自分はパートナーが思ってくれている。という安心のもと二人で立つ事ができる。これが出来たときに二人は元々他人だった二人は結婚し、家族となれるのではないかとも思う。
この投稿を書いていて「自立」と「相互自立」、そして「相互自己犠牲」という3つの関係について考えてみたいと思った。
話がそれてしまったが、今日はとにもかくにも「人を思いやる」ことはすばらしいと思った。
ALL YOU NEED is LOVE!!
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