VII-th stone: 右でlead、左でmanage
--what I've thought--
以前から、リーダーシップとマネージメントには興味があって考えていたことがあったが、今日またそれについて思ったことがあるので書いてみたい。
「リーダーシップ」と「マネージメント」は私は別物だと考えている。英語で"manage"を辞書でひいてみると
manage[他動詞]
1.(事業などを)処理する、経営(管理)する
2.どうにかなしとげる
3.なんとかする
とでてくる。マネージメントとはマネージする事と考えられるので「処理すること」「なんとか成し遂げること」となる。では"lead"はどうだろうか。
lead[他動詞]
1.導く、案内する、先導する
2.先頭に立つ
3.連れて行く
となっている。リーダーシップとはleadする素質のことだと私は思っているが、そのためにはどうしても「leadすることとは?」を理解する必要があるだろう。ここで"manage"と"lead"の決定的な違いについて気づいてほしい。
"lead"というのは明らかに方向性をもった言葉である。何か(リーダーであればそのグループ)をleadするというのはそのleadする集合に進むべき方向性やゴールを与える事だろう。それに対して"manage"はどうだろうか?先の意味からもわかるように"manage"には方向性を含む意味は見当たらない。どちらかといえば、今の状態で目標や方向は別に与えられており、その目標を成し遂げるために全力を尽くして頑張るといった意味に取れる。
すこし抽象的な話なので例を挙げてみたい。森を切り開いて道路を作る集団があったとしよう。木を切り道を作るのは労働者。その労働者の後ろのほうで木を効率的に切る方法や工期どうりに進む方法、労働者たちのメンタルケアなどをつかさどるのがマネージャー達。そしてリーダーは何をしているかといえば、近くの一番高い木に登りどちらの方向へ進めばいいかを見定め、スケジュールをしそれを全員に伝えることである。
上の例で伝わったかどうかはいささか心配ではあるが、リーダーシップとは方向(目標)を与えるものであり、マネージはその方向(目標)をどう達成するか?にそれぞれ中心があるのだ。
では、「リーダーシップ」すなわち「リーダーに必要な事は?」という問いについての僕の考えを載せておきたい。それは以下の4項目にまとめられる。
1.状態の正確な把握
リーダーは必ず集団をリードしているその集団が現在どのような状態にあるかは正確に把握する必要があるだろう。先の例でいうとマネージがうまく行かず、労働者たちの効率が悪いにもかかわらず、厳しいスケジュールを出すようでは論外だろう。
2.要求の正確な把握
集団というのは必ず何かを要求している。その要求を正確に的確に把握し、それを満たしてやることがリーダーには必要だろう。マネージャーから工期の変更の要求があれば、本当にそれが妥当かどうか判断し、工期を変更しなければならないだろう。1.とあわせてこの2.も怠れば、4.の信頼関係というのはいとも簡単に崩れ去ってしまい、集団は進む道を失ってしまうだろう。
3.方向性の明確な提示
リーダーは集団の進むべき道を示す道標のような存在である。しかし、提示したい方向はあいまいに提示することは許されない。なぜならそれが曖昧であれば、集団の進むべき道が曖昧であることになり、マネージャーの"manage"も曖昧になってしまうからだ。
そして、明確な提示はリーダーとしての意思の固さや信頼感を集団に与えるのにとてもよい手段である。この明確な提示という点では、現在の日本の総理大臣である小泉純一郎氏はこれをとてもうまく実践できているように感じる。あの断固たる意志の固さや、それによって生ずる信頼感によって国民的な支持を受けているんだろう。
4.信頼関係の確立
これは1.2.3.を実践していれば自然についてくるような気がするが、信頼を失ってはどうしようもない。人間と人間はやはり相手を信頼することで初めて相手の意見に耳を傾けようとするのではないだろうか。ただ効率的だからとか、利益を生む方法だから、とかいった表面的な理由でしたがっているマネージャーや労働者たちよりも、やはりリーダーは集団全員から信頼されるべきだ。
以上の4つが私が考えるリーダーの素質である。しかしこの4つをうまく実践するためには非常に強い意志の力とプレッシャーに耐えなければいけないだろう。以前授業で聞いたのだが、授業をしている先生がUniversity of Californiaの学長さんに会ったときのことだそうだが、先生が学長さんに
「リーダーに必要なことは?」
と質問すると、
「3-Ps; Those are Plannning, Pursuation, Patience」
そしてその三つの比率についても言っていたそうだがPatienceが90%で後の2つが10%だそうだ。この話でもわかるように忍耐力というか、非常に強い意志が必要なの事がわかる。
今までは集団を自分以外にしてきたが、それは自分自身でもかまわない。私は「自分」とは「自分のリーダーでありマネージャー」であると思う。それを私は「自分とは自明なリーダーでありマネージャーである」といつも表現している。先の4つの条件に当てはめてみると、
1.自分は今どんな状態にあるか?
2.自分はこれからどこへ向かいたいのか?
3.自分は今どちらへ向かっていることを自覚する
4.自分で自分との約束を守り、自分を裏切らず、自分を信じる
(自分、自分、とかくとなにか哲学チックになって気がひけるのだが)
1.2.3は次の言葉でも置き換えられるかもしれない。
「常に進むべき方向(目標)を持ち、それを今自分のできる限りの方法で達成しようとし、その方法と方向を自覚すべきだ。」
あとは、それをするために十分な自分になればよいのだが多分これが一番難しいだろう
この、自分に対してリーダーシップを発揮するための原動力についてはまた別の機会に書くことにするが、この原動力についての同じような内容の私のすきなquoteを2つ紹介する
・"You shape your habits, then your habits shape you."
・"思いの種を蒔き、行動を刈り取り、
行動の種を蒔き、習慣を刈り取る。
習慣の種を蒔き、人格を刈り取り、
人格の種を蒔き、人生を刈り取る。"
タイトルの右と、左について触れるのを忘れていた。
リーダーシップとは、簡単に言えば方向性を与えることである。方向性を与え、そちらへ向かったときに望む結果がどう生まれるかはその方向しだいである。そういう時はイメージや感性をつかさどる右脳を使う必要があるだろう。
またマネージについては目標は設定されており、それをいかに達成するかという手段に中心があるので、論理や言語をつかさどる左脳を活用するとよいだろう。
そういった意味でこのタイトルをつけたのだが、本文の大部分を反映していないことを許していただきたい。
注)英語の訳は研究社中辞典による。
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